女性が多い仕事に、和裁士という仕事があります。あまり知られていない職業かもしれませんが、和裁士とは着物を作る仕事です。
どうしても昔に比べて着物を着る人が減ってきてしまったので、それと同時に和裁士の仕事も、残念ながら減ってきてしまっている現状です。それでも、着物は日本の伝統文化なので、成人式にはたくさんの新成人が振袖をきます。それを見ると、やっぱり着物はいいな~。感じる人は多いでしょう。
そんな日本伝統文化である着物を作る仕事は、実はとても厳しい世界なのです。どうしても、女性しかいない職場なので、上手に女性同士の付き合いも必要になってきます。そして、その中でしっかりと和裁の技術を学んでいく必要があります。ただ学ぶだけじゃなくて、スピードも重視されます。着物を作るスピードが遅かったり、雑だったりする人はどうしてもその世界になじめずに、辞めていく人が後を絶ちません。
そして、やっとすべての着物を作る技術を学んだころには、生徒はとても減ってしまっていることがざらなのです。女性の仕事は、決して楽ではありません。女性だから出来る繊細な技術が必要で、とても難しいこともあります。しかしそれも、女性だからこそ出来る仕事なのです。